がっしゅく

いろいろ受け取るものがあった合宿。
なかでも一番の重大事件の
フリートークのことを書きます。

夜、フリートークの時間があった。
なんで助成金削減反対運動に参加しようとおもったか、
その理由についてひとりひとり話した。

友達が困ってるのになにもできない自分がくやしくて。
なにかやりたくて。
家に学費を払うためのお金がないから。
だいすきな先生の勧めで。
いじめにあっていた自分をどうにかしたくて。
みんないろんな理由といろんな環境でここまできていた。
　

わたしが参加した理由は...
去年の11月に父親が自殺して
その現実から逃げようとした自分がくやしくて
ずっとずっとそんな自分を変えたかったの。
でもなにやってもうまくいかなくて、
自分が役立たずな必要のない人間だとしか感じなくて、
まいにちがすごく悲しかった。
そんなとき熱心に活動に誘ってくれた友達のことを思い出して、
「ここだったら必要としてもらえるかもしれない」って
なんとなく思ったの。
不純で自分勝手な理由だっていうのはわかってるの。
だけど、新しい一歩を踏み出したくて、ここにきたの。
あの日のわたしからもう逃げたりしない。
わたしは強くなりたいの。
　

そういった内容のことを話した。
正直こんなに濃く話すつもりはなかったのだけれど、
みんなが真剣に聞いてくれたから、話すことができた。
　

「11月に、」
って言いかけたとき、きゅうに涙が止まらなくなった。
事情を知っていた友達のれいちゃんが
「11月に、」と言いかけたわたしをみて、
「ちょっとおいで!!」と言ってだきしめてくれた。

「話したくなかったら話さなくてもいい」って言ってくれたけど、
わたし、ここで話さなきゃ前に進めない！と思って
泣きながら話した。
　

話し終わって、力が完全に抜けてしまって、
とりあえずれいちゃんと廊下に出た。
しばらくすると、男の子が号泣しながらわたしのもとにやってきた。

「話してくれてありがとう。
　すごくつらいのに、かっこいいよ。
　今日は来てくれて本当にありがとう。
　俺らには陽香が必要や！」

そう言ってくれた。
そんなこと言われたことなかったから、うれしかった。
一緒になって泣いてくれた人がたくさんたくさんいた。
わたしの話をきいて、泣いてくれた人がたくさんいた。
そう思うとうれしくって、また涙が出た。
　

わたしは必要のない人間なんかじゃない。
長い月日がかかったけど、わたしはようやく一歩を踏み出せた。
みんなありがとう、本当にありがとう。
これからもよろしくね。
わたし、がんばるね。